年金分割(離婚分割)の対象
公的年金は一身に専属をしたものです。
したがって、法律で年金分割(離婚分割)の仕組みは設けられましたが、実際に年金分割は年金そのものを分割するものではありません。
繰り返しになりますが、年金を受給する権利は一身に専属したものであり、譲渡すること、担保に供すること、差し押さえることはできません。
したがって、年金分割は直接年金を分割するわけではなく、正しくは「標準報酬の分割」になります。
ただ、「標準報酬の分割」と言われても何のことだが分からないというのが実際のところなので便宜上、年金分割(離婚分割)と称しているようです。
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年金分割にはさまざまに注意をするポイントがありますが、その中の一つをあげると、年金分割を受けても離婚後にすぐに年金が支給されるわけではないということがあります。
既に年金を受け取っている人が年金分割をした場合は、年金分割によりすぐに分割された分の年金を受け取ることができます。
しかし、年金受給前に年金分割をした場合は、年金分割を受けた人の年金受給資格に応じて年金が支給されることになります。
なお、年金分割をした後に元の配偶者が死亡しても、分割を受けた人の年金受給に影響はありません。
このあたりが、従前の慰謝料として年金のお金を受け取るのと大きく異なる部分になります。
ところで、年金分割の対象になる年金ですが、厚生年金の場合は報酬比例部分の年金、また、厚生年金基金がある場合は厚生年金基金のうち代行部分が対象になります。
この場合、加算部分の年金は年金分割の対象にはなりません。
次に、共済年金の場合ですが、年金分割の対象になるのは厚生年金と同じく報酬比例部分の年金、そして共済組合の独自給付である職域部分の年金も対象になります。
つまり、基本的には厚生年金や共済組合の加入者・組合員が分割をする側になるということです。
また、厚生年金や共済組合の加入者・組合員同士の分割の場合は、標準報酬の高い人から低い人に分割をされることになります。
何れにしても、国民年金の第1号被保険者や第3号被保険者は分割される側にはなっても分割する側になることはありません。
また、第1号被保険者同士の場合でも年金分割が行われることはありません。
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