企業が次期政権に望む政策、3位に「社会保障制度改革」−帝国データ調査
帝国データバンクは8月5日、衆院選に対する企業の意識調査の結果を発表した。30日の衆院選を経て発足する政権に優先的に取り組んでほしい課題を聞いたところ、「年金・医療・介護などの社会保障制度の改革」が3番目に多かった。
調査は7月22-31日に全国の2万1454社を対象に実施し、1万1128社から回答があった(回答率51.9%)。
次期政権に優先的に取り組んでほしい政策について質問したところ(複数回答)、「天下りの見直しなど公務員改革」が7783社(構成比69.9%、以下同)で最多となった。次いで、6799社(61.1%)が「特殊法人や公社などの廃止・民営化」を挙げている。【医療介護CBニュース】
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20090805-00000007-cbn-soci
この調査は、帝国データバンクが企業に対して行ったものです。
したがって、調査そのものも、その結果についても客観性の高いものだと思われます。
ただ、ここでの結果が国民の民意を直接に反映しているのかと問われると、果たしてどうなのかなとは思います。
なぜ、そう思うのかといえば属性が異なるためです。
今回の調査は、企業に対して行われたものであり、個人に対して行われたものではありません。
企業が調査に回答するときは、一社員の個人的考えが反映されるわけではなく、稟議など一連の手続きを経て企業の意思が反映されることになります。
個人であれば直感で思ったことを答えられたとしても、企業は直感で答えるわけにはいきません。
したがって、この回答については何らかのフィルターがかかることも当然にあると思われます。
もっとも、たとえそうであったとはしてもそれもひとつの結果であることには間違いはないので、調査結果そのものは十分に有意義なものだとは思います。
ところで、調査結果の3位に「年金・医療・介護などの社会保障制度の改革」がランクインをしています。
改革が具体的に何を意味するのかは分かりませんが、それでも企業が年金・医療・介護について強い関心を示しているのは注目に値します。
企業が社会保障制度の改革が必要と考える一番の理由は、やはりその負担の重さにあるのではないでしょうか。
企業は従業員を雇用している限り、そこには社会保障費に対する負担が発生します。
そして、今後これらの負担が軽くなるであろうと確信をしている人はなく、ほとんどはもっと負担が増えるであろうことを危惧しているのではないでしょうか。
以前、年金倒産という言葉がありましたが、今後は社会保障倒産に対する備えも十分に必要になってくるかも知れません。
たとえば、社会保障費全体が一定であると仮定して、企業負担が軽くなる制度が実施されると、その反動として個人に対する負担や税負担が重くなってきます。
また、よほどのことがなければ今後も社会保障費は増大する可能性のほうが高いので、社会保障費全体のバランスを考えたとき、企業負担だけを軽くするというのは到底民意を納得させられるものではありません。
何れにしても社会保障制度は複雑で、かつ、不透明な部分もたくさんあります。
国民一人ひとりのライフプランを考えたとき、この当りはとても大事な部分なので、しっかりと将来デザインを描いて、施策を立案し実行に移していただきたいところです。
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