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厚生年金 標準報酬の引き上げ


厚生年金 高所得者、保険料上げ 報酬月額上限、121万円検討

厚生労働省は、厚生年金の保険料算定基準となる標準報酬月額の上限(62万円)を見直し、高額所得者の保険料を引き上げる検討に入った。
健康保険の上限と同じ121万円に引き上げる案が軸。
保険料収入を増やすことで年金財政を安定化させる狙いがあるが、負担増となる人や、保険料を半額負担する企業側の理解を得られるかは不透明だ。
厚労省は社会保障審議会年金部会で検討を進め、成案が得られれば関連法案を来年の通常国会に提出したい考え。
現在検討しているパートなど短時間労働者への厚生年金の適用拡大が実現すれば、9万8千円の下限も引き下げる。【産経新聞】

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20111023-00000062-san-soci

標準報酬の引上げ、この問題も難しいですね。
現在、厚生年金保険料の元になる給料の上限額は62万円。
厚生年金保険料を支払うと、それは老後に老齢厚生年金に跳ね返ってくる。
つまり、現役時代の掛金が多ければ多いほど年金も多く受け取ることができる。
厚生年金は、厚生年金保険法が適用されるので、法律名にあるとおり保険の原則が存在しています。

もっとも、老齢年金はあくまでもセカンドライフの所得保障であるため、高額な年金の受取を国は認めているわけではありません。
言い換えれば、老齢年金の金額を勘案したうえで、保険料の額をある程度までに抑えているわけです。
したがって、給料が1000万円の社長さんであっても、その社長さんの給料は62万円。
そこから老齢年金は計算されるので、社長さんも普通の社員さんも老齢年金にそれほどの差は生まれないというのが、今までの厚生年金の考え方でした。

この給料の上限、年金では標準報酬月額を62万円から121万円に引き上げようというのが今回の案です。
今までの年金計算の考え方から言えば、標準報酬月額の上限を引き上げれば厚生年金保険料の支払いは増える、厚生年金保険料の支払いが増えれば老齢年金の額も増えるということになりますが、今回の考えでは、徴収する保険料は引き上げても老齢年金は抑制するというのが見え隠れしています。
つまり、厚生年金は保険であることを放棄するということを今回の議論は意味しているのかも知れません。

標準報酬の上限が引き上げられると、本人だけでなく会社の負担も増えます。
ここに会社の反発が起きるものと思われます。
また、従業員も保険料の負担が増え、可処分所得が減るということになります。
元々、高収入なんだから保険料負担が増えても仕方ないという意見もあるでしょうが、支払は多くなっても受け取る年金が抑制されるとしたら、これは様々な問題を内包しているような気がします。

厚生年金保険料を支払った人に対しては、すべての人に同じ計算式に基づいた年金が支給されるべきものと考えます。
厚生年金が保険という看板を掲げている以上、ここは公平であるべきではないでしょうか。
仮に高所得者の公的年金の削減が避けられないという場合、それは是非はともかくとして、まず基礎年金の在り方を再検討すべき、そんな気がします。


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