被用者年金一元化で公務員優遇存続へ 社会保障分野の一体改革素案判明
野田佳彦首相が年内の取りまとめを指示した「社会保障と税の一体改革」素案のうち、社会保障分野の骨子案が12日、判明した。
被用者年金一元化に関し、公務員ら共済年金加入者のみの特権となっている職域加算の廃止について、民主党を支持する自治労や日教組に配慮して「新たな人事院調査の結果を踏まえる」との文言を挿入、存続に向けて検討する方針を記した。【産経新聞】
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20111213-00000502-san-pol
この国の政治家は一体どこを向いて政治をしているのか。
特にこの数年はそんな思いがあります。
被用者年金一元化を図りながらも公務員の優遇制度は存続する。
この文章は大きな矛盾を抱えています。
そもそも、厚生年金と共済年金は制度的差異があり、しかも大体において共済年金が有利になっている。
そんな批判を背景に議論されてきたのが被用者年金一元化ではなかったのでしょうか。
厚生年金と共済年金の制度的差異はたくさんありますが、その最たるものが職域加算です。
厚生年金は、1階が基礎年金、2階が厚生年金の2階建て。
それに対して、共済年金は、1階が基礎年金、2階が共済年金に加えて、3階に職域加算が自動的に給付される仕組みになっています。
そして、勤続年数にもよりますが、職域加算の金額は共済年金の2割相当。
たとえば、厚生年金加入者の老齢厚生年金が月額10万円だとすると、退職共済年金は12万円と、厚生年金加入者より2万円多く支給されることになります。
現役世代の月2万円も大きいと思いますが、セカンドライフにおける収入で月2万円の差はさらに切実です。
しかも、この差は生涯続くことになります。
こうした背景から、被用者年金一元化が議論されてきたのではないでしょうか。
今回の被用者年金一元化において公務員優遇の存続を考えることは、この議論の土台を根底から覆すことになります。
また、自治労や日教組に配慮してとありますが、自治労や日教組が国民のすべてではないことは明らかです。
支持母体を考慮するのは分かりますが、政治は一部ではなく全部を見て行うべきもの。
さらに言えば、政治家は国家100年の計を考えるべきもの。
今回の素案は、何れの考えも否定しています。
果たして、このような素案が国民の理解を得られるものなのでしょうか。
とても疑問です。
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